2012-10-22
  • 研究開発

米国の最有力学術団体、糖鎖科学に関する学術論文を発表

米国の最有力学術団体「米国科学アカデミー」はこのほど、機関紙『米国科学アカデミー紀要』上で「糖鎖科学の変革:未来への行程表(原題は“Transforming Glycoscience: A Roadmap for the Future”)」と題した論文を発表しました。

これまで糖鎖科学の分野は主に専門家を対象としていましたが、本論文はこの分野の認知度を高め、従来よりも総合的な分野に発展させる上での道筋を示したものです。新しい視点が提示されたことで、多糖(単糖)類の理解はより包括的になる可能性があり、さらに幅広い健康分野の主要な領域にも影響を与える可能性もあります。とりわけ今回の論文発表が持つ最大の意義は、以下のとおりです。

米国科学アカデミー(NAS)は民間の非営利組織で、学術研究および研究開発に携わる著名研究者で構成され、科学技術の進歩と公共の利益への活用を目指す団体です。創設はエイブラハム・リンカーン大統領時代の1863年にさかのぼり、以来、米政府に重要な提言を続けています。アイゼンハワー大統領時代の1958年には、米政府はNASの支援を受けて人工衛星開発計画に着手。約200名に上るノーベル賞受賞者を擁し、今日でも同国政財界の指導者層から学術・科学技術分野の助言を求められるNASは、しばしば米政府の政策決定にも影響力を行使してきました。直近ではNAS内部機関である医学研究所が円卓会議を設置し、医療の枠組みを超えた健康要因の探求に乗り出しました。周辺部門は1996年、基幹部門は2012年に活動を開始しています。

糖質栄養素、糖鎖科学はマナテックの基盤そのものです。ビル・マカナリー博士によるアロエベラジェル内のマンノースを主体とする多糖類の革命的発見を通じて、マナテックは1996年、世界初の糖質栄養素栄養補助食品「アンブロトース(R) コンプレックス」を開発・製品化しました。しかし1990年代には糖質栄養素に対する懐疑論が噴出。マナテックは糖質栄養素の発見を“偽り”と主張するメディアからの猛烈な批判にさらされました。にもかかわらずマナテックはそれに耐え抜き、糖質栄養素科学のパイオニアとして世界を先導し続けてきました。

糖質栄養素の誕生から17年。今日に至ってようやく、NASを始めとする著名な学術団体が糖質栄養素に言及し始めました。マナテックは時代を遥かに先取りしてきましたが、糖鎖科学は長年マイナーな学問分野としての地位に甘んじてきました。しかし、上述の機関紙が発行されるなど、最近になって状況は変わりつつあります。

ここ数年、糖鎖分野では多数の報告書や学術論文が発表されてきましたが、NASの学術論文は信頼性の高さからも学会主流への影響力の大きさからも、近年まれに見る最重要論文といえます。多糖類や糖鎖栄養学を良く知るわれわれにとっては、既に判明・理解している知見と合致する内容が今回の論文には記載されています。その記載内容の中で重要な新規事項は、5年から15年先の目標達成までの行程表と、糖鎖科学領域の進歩に必要な6つの中核分野が示されたことです。このことは、NASが論文を発表したのみならず、目標達成に向け積極的に取り組むことの表れであり、われわれが携わり関心を持つ糖鎖科学の中核分野に大きな信頼性が付与されたことも意味しています。

現時点で確実にいえるのは、糖鎖科学の世界に参加し、信頼し、支持し続けた人々の未来は素晴らしいということです。


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