2011-11-01
  • 研究開発

研究開発記事(その15)

非盲検投与試験による、健常被験者の血清糖タンパク質のN-グリコシル化(N-結合型糖鎖修飾)に対する植物由来多糖類栄養補助食品の安全性と作用の評価について

【論文概要】
背景
:栄養素の中でも食事から摂取する炭水化物が果たす機能や役割は、栄養学における最も複雑な分野のひとつであり、時として論争の種となっている。生体外(試験管内)および生体内試験のいずれにおいても、ある種の糖質のバイオポリマー(生体高分子)がビフィズス菌増殖効果および(または)免疫調節作用を持つこと、また、細胞の糖鎖形成に影響を及ぼす選択的基質もしくはその前駆体となる可能性も示唆されている。


目的:規格化された植物由来のさまざまな分子量からなる多糖類栄養補助食品の経口摂取が、健常被験者群の血清糖タンパク質のN-グリコシル化に与える影響を調べる。

試験デザイン:本研究では2段階の非盲検試験を実施した:予備的試験(被験者6人)で安全性と投与量の確認を行ったのち、被験者を12人に増やした試験によって特定の糖鎖形成に変化が生じるかの評価を実施した。質量分析法を用いて週1回7週間にわたり血清の糖鎖プロファイルを測定し、ベースライン値と正常変動値を求めた。その後7週間は、被験者への多糖類栄養補助食品の投与量を徐々に増やしつつ(1.3-5.2g/日)測定を行った。

結果:有害事象は発生しなかった。多糖類栄養補助食品の摂取により、7つの二分岐N-グリカンの相対強度が明確に変化し(P<0.001)、全般的にシアル化が増える傾向に大きくシフトした。

回帰分析により、多糖類栄養補助食品の投与量に応じて、モノおよびジガラクトシル化構造の減少と(係数 -0.130減少/週:P=0.02及び-0.690:P=0.005)、ジシアル化グリカンの増加が明らかになった(×1.083:P<0.05)。

結論:多糖類栄養補助食品に含まれる植物由来の多糖類を栄養補完することにより、健常被験者の血清タンパク質のN-グリコシル化に有意な変化が生じた。こうした変化が生じるメカニズムと、このことが生物学的重要性を持つかについては、今後の研究が待たれる。

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掲載誌:European Journal of Clinical Nutrition


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